保護者が感染、子どもの面倒は誰が?預け先見つからない…対応は
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夫婦共に新型コロナウイルスに感染したフリーアナウンサーの赤江珠緒さん(45)が「(感染していない2歳の)子どもの面倒は誰が見たらいいの」と問題提起して、子育て世代の共感を集めている。
親族が高齢だったり、近くにいなかったりすれば、預け先は簡単に見つけられない。保護者だけが感染した場合、どんな対応ができるのか。
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厚生労働省によると、まずは保健所がケースに合わせて対応を判断する。厚労省は10日、親族などによる養育が難しい場合、迅速に子どもを保護するため、都道府県に対し、自治体や児童相談所(児相)で対応を検討するよう指示した。
福岡県では政令市を除き、必要と認められれば児相の一時保護所などで保護し費用は国と県が負担する。既に1件保護した例があり、県児童家庭課は「まずは保健所に相談を」と話す。
福岡市も児相で一時保護するよう調整している。北九州市は一時保護の他に、児童養護施設などで預かる子どもショートステイ事業の活用も検討する。子どもの年齢などによって利用料は異なるが、市民税非課税世帯で2歳以上なら、1日当たり千円。各区役所保健福祉課が相談に応じる。
ただ、県内のある保健所は「子どもの年齢や状況によっては児相での保護が難しく、自宅で感染した親と過ごしてもらったケースもある」と明かす。赤江さんも自宅で子どもと2人で過ごしているとされる。
北九州市の感染症専門医山口征啓さんは、保護者が軽症なら、マスク着用や換気などの予防策を徹底しながら自宅で一緒に過ごす選択肢もあると説明。「家庭内での感染リスクを避けるか、幼い子が2週間以上親と離れて暮らすデメリットを避けるか。それぞれが判断するしかないが、保護者は預け先を確保するなど準備しておいた方がいい」とする。
子育てを支援する認定NPO法人フローレンス(東京)の駒崎弘樹代表理事(40)は「児相や児童養護施設、乳児院は職員を増員し、施設整備を急ぐ必要がある。保護者が自宅療養できる場合も買い物代行などの細やかなサポートがあった方がいい」と話した。