高3女子、手作りリアカーの旅155キロ踏破 大阪→伊勢「つらい経験、人生の糧に」
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大阪から伊勢まで歩き通した155キロ――。大阪府立成城高校(大阪市城東区)の3年生、辻愛梨紗さん(18)と同校講師で冒険家の永瀬忠志さん(64)が、大阪から手作りのリヤカーを引いて歩き、23日午後に伊勢神宮内宮前にゴールした。
足の痛みや夜の寒さに耐えた5日間。辻さんは「想像の100倍ぐらいきつかった。これからの人生、しんどいことがあっても、今回のことを思い出して乗り切っていきたい」と話していた。【小沢由紀】

 大阪から伊勢の旅は、自身も冒険家として日本縦断や南アメリカ大陸やアマゾンなどを踏破してきた永瀬さんが「生徒に一つのことをやり遂げることの大切さや達成感を伝えたい」と2011年から毎年3月に行っている。
「ずっと歩いてみたかった」と手を挙げた辻さん。教職員の見送りを受け、19日午前9時、授業で製作したリヤカーを引き、同校を出発した。

 重さ70キロのリヤカーを引いて歩くのは想像以上の大変さで何度もくじけそうになったという。それでも辻さんは「やめるのは簡単。でも、やるって決めたんだから頑張ってみよう」と自らを鼓舞した。

 道中で出会った人たちの優しさも力になった。庭にテントを張らせてくれた家では風呂にも入らせてもらった。餅や温かいコーヒーの差し入れも受け、前へ進む気持ちは強くなっていった。

 5日目の23日午後2時半、伊勢神宮内宮前に到着。辻さんの第一声はほっとした表情で「疲れた」。続けて「今夜は温かい布団でぐっすり眠りたい」と話した。
永瀬さんは「つらい時や苦しい時でも、今回の経験を大切にして、助けてくれた人がいるということを忘れずに、人生を歩んでいってほしい」とねぎらった。
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