大半の中国人、野生動物を食用にする習慣に拒否反応

【2月29日 Xinhua News】誤解がウイルスよりも速く広がっている。世界では、中国人の大半が野生動物を食べていると思われているかもしれないが、実際は、中国人の大部分は食べない。また、ネットで拡散されたコウモリのスープは「中国製」ではない。 

 新型コロナウイルスの発生源が湖北省(Hubei)武漢(Wuhan)の市場で売られていた野生動物である可能性が高いとのニュースを耳にした中国人の反応は、世界中の大半の人々と同じく、怒りと恐怖、そして嫌悪感だった。 

 これまで伝えられているように、武漢でコウモリ入りのスープを食べているとされた中国人女性の動画がネットで拡散し、一部のコメント欄には人種差別的な書き込みが殺到した。そうした書き込みは、新型コロナウイルスの発生をめぐり、中国の食習慣を非難。「コウモリ入りスープは武漢では人気メニューとして有名だ」と伝えているものもあった。 

 だが、この動画の撮影地は武漢ではなく、中国から約2100キロ離れた西太平洋の島国パラオだ。この動画は、パラオの地域文化を紹介するために2016年に作成されたものだった。 

 ビデオブロガーを意味する「ブイロガー」を自称するこの女性は、中国版ツイッター(Twitter)の微博(ウェイボー、Weibo)の自身のアカウントで、このコウモリは野生ではなく、農場で果物を餌として与えられて飼育されたもので、パラオの名物料理に食材としてよく使われていると説明している。 

 この動画に対する中国人の恐怖、怒り、嫌悪感という反応は、大半の人々が「コウモリスープ」やコウモリを使った料理が提供されていることを初めて知った表れだ。そうでなければ、この動画が中国国内でこれほどの怒りを招くことはなかっただろう。 

 この出来事一つを見ても、コウモリが食用にされていることは国内ではほとんど知られていない。大半の中国人は、コウモリを食べることを考えるだけでぞっとしている。

続く
https://www.afpbb.com/articles/-/3270722