受験シーズン真っただ中、墨田区の弘福寺(向島五)には、境内にある二体の石像「咳(せき)の爺婆尊(じじばばそん)」へ風邪除け祈願にくる参拝客が増えている。
石像は、高さ約五十五センチの爺像と、約七十五センチの婆像がほこらの中に並んでいる。
区によると、石像は江戸時代に風外(ふうがい)和尚が彫ったとされ、和尚の名にちなみ「風外は風の外。だから、風邪に効く」と古くから庶民の信仰を集めてきた。
寺によると「昔から冬になると多くの人が参拝に訪れる。一月から二月ごろにかけて、風邪が流行する時期には、高齢者や入試を控えた受験生などが手を合わせる姿が見られる」という。
約四十人を案内する向島ツアーの下見で七日に訪れたツアーガイドの遠藤信夫さん(79)は
「新型コロナウイルスに感染するとせきが出る。コロナウイルス除けのスポットとしても人気になるのでは」と話していた。
寺では、せきによく効くという「せき止飴」、「風邪除けのお守り」が、それぞれ三百円で販売されている。
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