「住みたい街ランキング」の上位にランクインし続けている“ムサコ”の名前に文字通り泥を塗った10月の台風19号。
この間、浸水して停電が起こった「武蔵小杉駅前のタワーマンション2棟の不動産価格が下落している」など
様々な情報が出ている。果たして事実なのか。被災2カ月後の武蔵小杉を取材してみた。

タワマン住民、市に賠償求め要望書
 東急・JR武蔵小杉駅周辺を含む川崎市中原区の被害は、最終的に住宅半壊483戸、
床上浸水381戸、床下浸114戸に上った。タワーマンション付近などは最大浸水水約1.3メートルだったという。
12月5日、浸水したタワーマンションの周辺に行ってみたが、電気も復旧し、平穏な日常を取り戻しているようだった。

男性住民に話を聞いたところ、次のように語った。

「何も話せません。もうこれからは、法律的な話になってきています。マンション価値が下がったという話を最近よく聞きます。
損害を被った分、ちゃんと被害弁償してもらわないといけないので」

 確かに住民らはこの日、行動に出ていた。5日付共同通信『武蔵小杉タワマン浸水、住民が検証と賠償求め要望書』によると、
「被災住民らが5日、市が逆流を防ぐゲートを閉めなかった判断は過失だとして、第三者委員会による検証と
賠償を求める要望書を福田紀彦市長宛てに提出した。台風の影響で水位が上昇した際、
市は雨水が街中にたまるのを避けるため操作手順書に従いゲートを閉めなかった。11月から開いている
住民説明会でも『適切な判断だった』と説明している」という。