野党、内閣不信任案見送り 与党が閉会中審査前向き
[2019年12月09日14時00分]
立憲民主党など野党4党は国会会期末の9日、会期の40日間延長を大島理森衆院議長に申し入れた。与党は拒否し、閉会中審査を可能にする手続きなどを行い、第200臨時国会は閉幕する。野党は安倍晋三首相が「桜を見る会」を巡る問題で説明責任を果たしていないなどとして内閣不信任決議案提出を検討したが、見送る方針を決めた。桜を見る会に関する閉会中審査などに、与党側から前向きな回答を得られたと判断した。
会期延長の申し入れは、立民の安住淳氏ら各党国対委員長が実施。「桜を見る会の疑念は払拭(ふっしょく)されず、このまま国会を閉じることは到底容認できない」とした。大島氏は衆院議院運営委員会へ諮問し、午後の委員会で否決された。
安住氏は議長申し入れ後、自民党の森山裕国対委員長と会談し、閉会する場合は桜を見る会の質疑を行う閉会中審査を開くよう要請した。
野党側は、桜を見る会の問題に加えて今国会中の2閣僚辞任や、大学入学共通テストへの英語民間検定試験導入を見送るまでの混乱、国会審議での日米貿易協定の説明不足などを批判。「総辞職に値する」(立民幹部)との認識では一致している。
ただ、内閣不信任案については提出が必要だとの声がある一方、否決されれば桜を見る会の追及機運が弱まるとして、慎重な意見も出ている。
菅義偉官房長官は、不信任案が提出されれば首相が衆院を解散する大義になるとの認識を示している。(共同)
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