フランスで5日以降、エマニュエル・マクロン大統領の年金改革に抗議する大規模なゼネラル・ストライキ(ゼネスト)が予定されている。
すでに警察や病院、空港職員などの労働組合がストを発表したほか、学校や公共交通機関などでもストが行われる予定で、大きな混乱が予想されている。
■交通機関に大きな影響
鉄道職員などを代表する労組は全て、5日からのストライキで合意しているため、通勤に大きな影響が出るとみられている。
フランス国鉄(SNCF)によると、5日に運行が予定されているのは高速鉄道TGVの1割のみ。その他の地域鉄道は完全に運休する。ユーロスターやタリスといった国際鉄道も影響を受ける可能性がある。
ユーロスターはすでに、12月10日まで減便すると発表している。
パリでは地下鉄16路線のうち、運行するのは5路線のみとなる。また、パリ郊外の交通機関も大きな影響を受ける見込み。
空港の管制塔職員もストライキに参加するため、エールフランスの国内便の3割が欠航する。格安航空イージージェットはすでに200便以上をキャンセルした。
■病院や警察もストに参加
看護師や病院職員、弁護士、警察官、ごみ収集業者、郵便職員、ガス・電気関連の職員も、ストライキを行うとしている。
アニエス・ビュザン保健相は、病院がどれだけストの影響を受けるか分からないと述べた一方、ストへの備えはあると説明した。
また、フランス最大の小学校教員労組は、フランス全土の4割の小学校がストによって閉鎖すると発表した。小学校教師の7割がストに参加する予定だという。
中学校・高校の教員労組は、6割の教師がストに参加するとした一方、学校は閉鎖しない方針だと述べている。
一方で農家は5日のストライキには参加しない見通し。
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