採集されたデータによると、えさを求めて海に潜る時の心拍数は、1分間に2回程度のペースまで下がっていることが分かった。
心拍数はその後いったん約2.5倍に上がり、再び減少。水面上に出て呼吸をし、酸素を取り込んでいる間は25〜37回まで増えた。
この結果は25日、米科学アカデミー紀要で公表された。

最低の心拍数は予想を3〜5割下回り、最高の心拍数は予想を上回っていたという。
シロナガスクジラは体長約30メートルにも及ぶ世界最大級の哺乳(ほにゅう)動物だ。
研究論文をまとめたスタンフォード大学のジェレミー・ゴールドボーゲン助教は、シロナガスクジラの心臓は「極限状態で働いている」ことがうかがわれ、
これ以上の大きさに進化しなかった理由を探る手掛かりになると指摘した。
シロナガスクジラはえさの減少など環境の変化に影響を受けやすいとも推測されることから、このデータが絶滅リスクを抑える研究に役立つ可能性もあるという。
チームは今後、ザトウクジラやミンククジラ、ナガスクジラの心拍数も計測する予定だ。

https://www.cnn.co.jp/fringe/35146028.html