韓国のチョン・ギョンドゥ(鄭景斗)国防相はタイで開かれた国際会議で、「自国の利益を追求する国家間の葛藤が深まっている」と述べ、国際協調の重要性を訴えました。
名指しはしなかったものの日本も念頭に置いた発言とみられます。

韓国のチョン・ギョンドゥ国防相は、18日午後、タイのバンコクで開かれたASEAN=東南アジア諸国連合の拡大国防相会議に出席しました。
韓国国防省によりますと、冒頭のみが公開された会議の中で、チョン国防相は「自国の利益を優先的に追求する国家間の競争と葛藤が一層深まっている」と述べました。
そのうえで、「各国の緊密な協力が何よりも必要だ。すべての国が、それぞれの権益を尊重できるよう、国際的な規範の確立のため、持続的に努力しなければならない」と訴えました。

特定の国を名指しすることはありませんでしたが、韓国メディアは、韓国が防空識別圏に進入したなどと主張したロシアや中国のほか、
軍事情報包括保護協定=GSOMIAをめぐり、立場の隔たりが埋まっていない日本も念頭に置いているものとみられると伝えています。

これに先立ち、チョン国防相は、韓国の記者団に対して、GSOMIAの失効が今月23日に迫る中で、アメリカが日韓双方に働きかけているとして、
「外交的に多くの努力が行われている。その結果を見守らなければならない」と述べ、期限ぎりぎりまで状況を見極める考えを示しました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191118/k10012182181000.html