エンジンブレーキ目的の急なシフトダウンは危険なことも

フジドライビングスクールの田中さんによると、
「なるべくエンジンブレーキを使おう」と意識しすぎるのは、
かえって危険なこともあるといいます。

「エンジンブレーキを意識して使うのは、たとえば栃木県日光市の
『いろは坂』など、本当に長い下り坂だけと教えています。
シフトダウンにより強い制動がかかることもありますが、
そうしたときエンジンブレーキではブレーキランプが点灯しないので、
特に高速道路の下り坂では後続車に追突される恐れもあるからです」
(フジドライビングスクール 田中さん)

エンジンブレーキはあくまで、長い坂道でフットブレーキの負担を軽減するため
「補助的に使う」と考えたほうがよいと、田中さんは話します。

ちなみに、田中さんによると、長い下り坂で燃費をよくしようと考え、
ギアが全くかみ合わない状態の「N」レンジにする人もいるといいます。
これは絶対にNGだそうです。「エンジンブレーキが全く効かなくなりますし、
何より危ないのは、タイヤの接地圧力が弱くなることです。
クルマは、加速中には後輪に、減速中には前輪に圧力がかかり、
ピタッと地面に吸い付いて走りますが、『N』レンジでは
重心が常に動いている状態になり、安定性が極端に悪化します」といいます。

なお、「N」レンジではアクセルペダルを踏んでいない状態でも、
エンジンへの燃料供給がカットされずアイドリングは継続するので、
燃費がよくなることもないそうです。

うなるような強いエンジンブレーキ、燃費やクルマに問題ないのか?
2019.11.16
https://carview.yahoo.co.jp/news/market/20191116-10466437-carview/