アメリカのトランプ大統領は、中国側が段階的に関税を引き下げることでアメリカ側と同意したと発言したことに対して、
「まだ何も同意していない」と述べて否定しました。首脳会談での貿易協定の署名に向けて認識のずれが表面化した形で、
交渉の行方は予断を許さない状況です。

米中の貿易交渉をめぐって、中国商務省の報道官は、7日の記者会見でアメリカとの間で、段階的に関税を
引き下げることで同意したと発言しました。

これに対してトランプ大統領は8日、記者団に「中国は関税の撤回を望んでいるが、私たちはまだ何も同意していない」
と述べ、中国側の見解を否定しました。

米中両政府はトランプ大統領と習近平国家主席が首脳会談を開いて、第1段階の貿易協定に署名する方向で調整が
続いています。

しかし、中国が署名の条件として関税の引き下げを求めているのに対して、アメリカとしては中国が知的財産権の侵害の
見直しなど改革にどれだけ取り組むか協議の中で見極めていく考えです。

今回、両者の認識のずれが表面化した形で、交渉の行方は予断を許さない状況です
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191109/k10012170621000.html