ツーリズムEXPOジャパン大阪・関西の期間中に、「中東・ヨーロッパ経由その先へ」と題する海外旅行セミナーが開催された。
来年からターキッシュエアラインズが関西?イスタンブル?、カタール航空が関西?ドーハ線を再開することを受けて、
就航中のエミレーツ航空の関西?ドバイ線とともに、関西から3都市を経由して中東、ヨーロッパ、アフリカなどへデスティネーションが広がる。
セミナーで講演した古木康太郎JATAアウトバウンド促進協議会(JOTC)中東・アフリカ部会長(グローバルユースビューロー会長)は、
「中東・イスラエル、アフリカは、旅行会社のパッケージツアーでなくては行けないデスティネーションとしての魅力に溢れている」と述べ、
会場に詰めかけた関西の旅行会社企画担当者に対して、「関西空港から飛び出そう」と商品造成を呼びかけた。
古木氏は、最近の傾向として、欧州は旅行需要は伸びているものの、個人旅行化が増加する一方で、パッケージツアーの造成が
年々難しくなっていると指摘、そうした中で中東・アフリカはパッケージツアーが造成できるデスティネーションと強調した。
古木氏は、海外旅行の現状について、2017年1788万人、2018年1895万人と伸び、今年は目標の2000万人達成の可能性が出てきたと指摘。
反面、OTAのシェアが約6割と大幅に伸びている一方で、旅行会社のシェアは4割まで落ち込んでいるのが現実で、
これからは「知恵を出さなくてはいけない」と訴えた。
「主催旅行の名が業法改正で企画旅行に変わった。これは将来を見越して企画旅行の名を付けた。これからは企画性がなければ
パッケージツアーの造成はできない。この10年間でパッケージツアーは半減したが、渡航人数は増えている」とパッケージツアーの現状を説明した。
それでも古木氏は、「パッケージツアーは消滅しない」と断言し、中東・アフリカへ行く日本の旅行者はまだまだ少なく、
個人旅行が難しい地域であることから、旅行会社にとっては商品造成の好適地であることを強調した。
http://www.jwing.net/news/18462