フランス南西部にあるイスラム教のモスクの前で男が突然発砲し、2人がけがをしました。警察は、過去に極右政党の
候補者として県議会議員選挙に立候補したことがある男を拘束し、動機などを詳しく調べています。

フランス南西部のピレネーアトランティック県によりますと、28日、バイヨンヌにあるイスラム教のモスクの前で、
扉に火をつけようとした男を近くにいた70代の男性2人が止めたところ、男は持っていた銃を突然発砲しました。

2人の男性は重傷を負い、駆けつけた警察官が現場から自宅に戻ったクロード・サンケ容疑者(84)を殺人未遂の疑いで
拘束しました。

サンケ容疑者は4年前の県議会議員選挙で当時の極右政党「国民戦線」の候補者として立候補し、
落選したということです。

警察は、モスクを狙った動機などを詳しく調べています。

イスラム教に敵対する事件などについて調べているNGOによりますと、フランスでは去年1年間にイスラム教徒への
憎悪や偏見に基づくヘイトスピーチや暴力などが676件確認されていて、前の年のおよそ1.5倍に増えており、
深刻な社会問題になっています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191029/k10012154491000.html