◆「風俗をやっているママを助けたい。私はまじめです」
「いま109前にいて、援助してくれるおじさんを探してるんですが、どうしたらいいですか?」
ある日、小学5年生の女子児童から筆者の元に相談のメールが届いた。児童養護施設を脱走し、渋谷にいるのだという。
筆者の元には、こうした相談の連絡が数多く寄せられる。親から虐待された人々の体験記をまとめた『日本一醜い親への手紙』(メディアワークス ※現アスキー・メディアワークス、
1997年)や『完全家出マニュアル』(メディアワークス、1999年)を出版して以来、筆者の元には様々な相談が舞い込むのだ。
「援助してくれるおじさんを探してる」と連絡してきた女児は、「風俗をやっているママを助けたい。
私はまじめです」と書いてきた。父親は刑務所。母親が一人で暮らしていけるのかが心配なのだという。
まだ性体験もなく、何をすればお金が入るのかも、わかっていないようだ。児童養護施設では、外出にも交際にも許可が必要で、その子は職員に強烈な不信感を抱いていた。
だが、筆者のように「虐待されているなら家出してもいい」とブログで書いている大人なら理解してくれると思ったそうだ。
もしあなたがこうした相談を受けたら、この女児に何と答えるだろうか。少し立ち止まって考えてみてほしい。なお、筆者はこう回答した。
「きみが知らないおじさんから援助してもらうことを、ママは喜ぶかな? お金が必要なら、援助よりもっと安全で確かな方法があるよ。きみの場合は……」
回答の内容は、それだけで個人の特定に結びつくので、割愛する。筆者は、相談してきた子どもそれぞれの環境や能力、経験などを総合的に判断し、その子が前向きに取り組めそうなことを伝えている。
https://news.livedoor.com/lite/article_detail/17277386/
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