那覇署は18日、沖縄県那覇市古波蔵の自宅に中学生ら少年3人を出入りさせ、配下組員にする目的でそれぞれに入れ墨を施したとして、児童福祉法違反容疑で指定暴力団旭琉会二代目照屋一家構成員(23)を再逮捕した。
同署は「捜査に支障が出る」として容疑の認否を明かしていない。
同容疑者は暴力団員であることを示して少年らを支配下に置き、「楽をして金もうけができる」などと吹聴して組に入るよう勧誘していた。
逮捕容疑は2018年11月初旬ごろから19年4月2日までの間、那覇市古波蔵の自宅に、いずれも本島南部に住む無職少年(16)と15歳と14歳の男子中学生2人を出入りさせ、それぞれの腕や指先に花柄や文字のような入れ墨を彫った疑い。
那覇署によると、被害少年のうちの1人が以前から同容疑者と面識があり、遊び仲間の他の2人に紹介した。
同容疑者は3人を配下組員にする目的で自宅に出入りさせ、顔を見せないと呼び出すこともしていた。
入れ墨は同容疑者が自ら工具で彫り、最大で拳くらいの面積だという。
同容疑者は今年4月に沖縄市の建設会社からダンプカーを盗み、浦添市屋富祖の雑居ビル1階に突っ込ませた疑いで、9月に逮捕されていた。
那覇署は事件の捜査中、少年らに入れ墨を彫ったという情報を入手。裏付け捜査をして同容疑者の再逮捕に至った。
◆少年ら「奴隷のよう」 組員の知人が証言
中学生らに入れ墨を施したとして逮捕された容疑者(23)の知人によると、同容疑者は普段から中学生くらいの少年を連れ歩いていたという。
知人は琉球新報の取材に対し「少年を子分や奴隷として扱っていたように見えた」と証言した。
知人によると、容疑者は連れ歩いている少年について、周囲に「かわいがっている」などと紹介していた。
同容疑者が他人を恐喝する現場にも少年を連れていたという。
知人は「一緒にいた少年は(容疑者の)言うことを何でも聞く感じだった」と話した。
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