https://www.jiji.com/jc/article?k=2019101801291&g=soc
京都府宇治市の平等院は18日、国宝の鳳凰堂から取り外した木材2点が平安後期の1053年に
創建された当時の部材と分かったと発表した。年輪の幅のパターンから年代を分析する手法により、
11世紀半ばに伐採されたことが判明した。
1点は長さ564センチ、幅35.3センチのヒノキの板。明治の修理で取り外された際、
鳳凰堂屋根の下地の野地板に使われていた。樹皮のすぐ内側の年輪が残っており、
奈良文化財研究所の光谷拓実客員研究員の調査で、1046年に伐採されたと分かった。
もう1点は、長さ64センチ、縦横約15〜21センチの屋根裏の柱材で、昭和の修理で外されていた。
同様の手法で1047年の伐採と判明した。
平等院の神居文彰住職は「創建期の部材と確定したことは創建や修理の歴史をひもとく一歩で、
期待感を持っている」と話した。
1047年に伐採され、平等院鳳凰堂の創建当時のものと判明した木材=18日午後、京都府宇治市
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