三菱商事は20日、シンガポールの石油製品取引子会社が、原油のデリバティブ(金融派生商品)取引で約3億2000万米ドル(約345億円)の損失を発生させたと発表した。現地の元社員が社内規定に違反する取引を繰り返し、損失を隠蔽(いんぺい)していた。

 同社によると、損失を発生させたのは子会社のペトロダイヤモンドシンガポール(PDS)。PDSの中国籍の元社員が、もともと認められている原油売買に伴う価格変動リスクを回避する目的の取引とは別に、社内規定に違反する原油の先物取引を行っていた。

 8月に入りこの社員が欠勤したため、担当取引を精査したところ、帳簿が改ざんされ、損失が膨らんでいたことが分かった。この社員は18日付で解雇し、刑事告訴した。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2019092000908&;g=eco


>PDSが行っていた中国向け原油取引において、本取引を担当していた元現地プロパー社員(中国籍 以下、当該社員)が社内規程に違反し、中国向け原油取引に関連したヘッジ取引と偽って、本年1月よりデリバティブ取引を繰り返していました。
デリバティブ取引で発生した損失については、PDSのリスク管理システム上のデータを変更することにより、顧客との取引に関連したヘッジ取引であるかのように装い、PDSにおける損失が社内で認識出来なくなる操作を繰り返していました。
7月以降の原油価格下落局面において、デリバティブ取引損失が拡大した結果、今回の大きな損失に繋がったものです。

https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/pr/archive/2019/html/0000038363.html