軍事研究 「ノー」の意識広く深く


兵器など防衛装備品の開発につながりそうな研究に、政府が資金を出す「安全保障技術研究推進制度」の
今年度の実績が、先ごろ発表された。

 応募は2年連続減の57件、採択は16件で、防衛装備庁は制度開始5年目で初めて追加募集に踏み切った。
大学の応募は過去最少の8件にとどまった。

科学者の倫理や社会的責任を踏まえた対応であり、評価したい。

意識は確実に浸透してきている。だが懸念がないわけではない。
昨年、学術会議が全国の大学や研究機関を調べたところ、この制度への応募について、大学・機関としての
方針や内部審査手続きを定めていないとの回答が、ほぼ半数を占めた。

軍事研究への誘導ではなく、着実な改善こそが求められる。

https://www.asahi.com/articles/DA3S14183988.html