沖縄県立北部病院付属伊平屋診療所で5月、診療費4万8千円が紛失し、同診療所が窃盗被害届を提出していることが分かった。
病院事業局の我那覇仁局長らが10日、県庁で記者会見し「不適正な公金管理や処理があった」とし謝罪した。
病院事業局によると、紛失したのは5月17日に窓口で納付された伊平屋村民16人分の診療費と2人分の未収金で、全て紙幣だった
。診療費は金庫で保管するルールがあったが、同診療所では当時、金庫に入れず、診療所内で保管していた。
週明けの同月20日、職員が金融機関に預け入れようとした際、紛失に気づいたという。
職員が1人2万円ずつを私費で補填し、残る8千円は釣り銭用現金から建て替える形で金融機関に預け入れ、翌月6月11日に北部病院に診療費の紛失を報告した。
病院側の指示を受けて同月14日、本部警察署伊平屋駐在所に窃盗被害届を出した。
県病院事業局内で公金紛失は過去に例がないという。
5月の紛失から公表が遅れた理由について、病院事業局は「窃盗被害届を提出した翌週に公表予定だったが、県警から捜査に支障があるため公表を控えてほしい旨の要請があった」としている。
金庫外のどこに保管していたかなども明らかにしていない。
伊平屋診療所では、平日などは診療費を金庫に入れず、保管することが常態化していたという。
県病院事業局は公金の管理体制を強化し、公金を取り扱う職員に対する研修を行うなど再発防止策に取り組むとしている。
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