枝野発言が逆効果に 河野外相に9月改造“逆転留任”の可能性
日刊ゲンダイDIGITAL 2019年8月30日 15時0分

 9月に予定されている内閣改造。今ごろ、河野外相はニンマリしているのではないか。
留任の可能性が高まっているからだ。理由は、立憲民主党の枝野代表の“河野批判”だ。

 枝野代表は28日、ラジオ番組でこう発言した。

<いわゆる「上から目線」、とくに河野外相の対応は韓国を追い込んだ。責任は大きい。
これ外務大臣、代えるしかないですね。外交ですから、相手の顔も一定程度、立てないとできないのに、
あまりにも顔に泥を塗るようなことばかり、河野さんはやり過ぎですね>

 実際、河野外相は、「よりよい解決策を」と切り出した韓国の駐日大使を「無礼だ!」と怒鳴りつけるなど、
傲慢な態度で韓国の自尊心を傷つけている。最低限の礼を失した外相のままでは、日韓対立の解消は難しい。
枝野代表の指摘通りだ。

 もともと河野外相は、9月の内閣改造では閣外に去るとみられていた。
ところが、枝野発言によって留任する可能性が高まっているという。

「官邸は河野外相を評価していない、という声があります。なにしろ延べ122カ国も訪問しているのに
外交実績は皆無ですからね。訪問国数を増やすだけの“スタンプラリー”だと揶揄されている。
さらに、令和への改元の時に官邸を激怒させています。安倍首相も菅官房長官も、令和への思い入れが強いのに、
外交文書の表記を西暦に統一しようとしたのが原因です。

 党内での評判もよくない。決定的だったのは、国会議員が外国を訪問しても現地の大使館は便宜を図らない、
と通達したことです。私的な渡航ではホテルの確保なども協力せず、便宜供与は1週間前までに依頼があった公務に限り、
現地の大使による空港出迎えもしないと決めた。国会議員は現地でVIP扱いされることを楽しみにしている。
その特権を奪う河野さんは評判がよくない。でも、枝野さんが“外相を代えるべき”と発言したために、
安倍首相は代えづらくなった。野党の要求に従うことになりますからね。
それに韓国に譲歩したように見えてしまう」(政界関係者)

 この先も、河野外相のスタンプラリーが続くことになるのか。
https://news.infoseek.co.jp/article/gendainet_568495/