エア・ウォーターの子会社で医療機器ベンチャーのカイロス(東京都港区)は22日、
高精細な8K映像技術を使った手術用ビデオ顕微鏡システム「Micro eight(マイクロ エイト)」を9月2日に発売すると発表した。
細かい血管や神経、リンパ管までも鮮明に見え、それらをつなぎ合わせたりする手術の正確さを高められる。
同社では形成外科や脳神経外科、心臓外科など向けに売り込むほか、品質検査など製造業向けの展開も検討していく考えだ。
開発したビデオ顕微鏡システムは、カメラアームと70インチのメーンモニター、映像処理装置などを搭載したシステムカートで構成される。
8Kの高解像度と大画面の組み合わせにより、300倍の拡大表示を実現。毛髪の直径の10分の1の大きさしかない被写体でも可視化できる。
一方、新開発の技術により、3Dめがねをつけなくても立体的に見えるよう工夫。モニターを見ながら頭を上げた状態で手術できるため、医師の負担を減らせるのも特徴だ。
価格は6500万円から。今後3年間でレンタルを含めて100台を販売したい考えだ。
カイロスは、産学連携の医療機器開発組織「メディカル・イメージング・コンソーシアム」の成果を事業化するため平成28年に設立され、29年9月に8K技術を使った内視鏡を発売。
30年7月にはエア・ウォーターと資本業務提携し、その子会社となっている。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190822-00000587-san-bus_all