トランプ大統領 米国籍の出生地主義 廃止検討表明

トランプ大統領は、アメリカで生まれれば誰でもアメリカ国籍が与えられる今の仕組みについて「ばかげている」と指摘し、廃止することを真剣に検討していると明らかにしました。
生まれてくる子どもに国籍を取得させるための不法入国などを防ぐねらいで、大統領選挙に向け、保守層に移民対策をアピールする思惑もあるとみられます。

トランプ大統領は21日、ホワイトハウスで記者団に「国境を越えてわが国で子どもを産めば、赤ちゃんにはめでたくアメリカ国籍が与えられる。真剣に検討しているが率直に言ってばかげている」と述べ、
アメリカで生まれれば外国人の子どもにもアメリカ国籍が与えられる今の制度について、廃止することを真剣に検討していると明らかにしました。

生まれてくる子どもにアメリカ国籍を取得させることを目的とした不法入国などを防ぐことがねらいで、
来年の大統領選挙に向けて保守層を中心とした支持者に公約の柱である移民対策の徹底をアピールする思惑もあるとみられます。

トランプ大統領は去年の中間選挙の前にも同様の考えを明らかにしていました。
ただ、アメリカでは憲法で「合衆国内で生まれた者は合衆国の市民である」とする、いわゆる出生地主義が規定されていて、制度の廃止は難しいという指摘も多く、実現性には疑問の声も上がっています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190822/k10012043951000.html