14日に韓国の二大航空会社である大韓航空とアシアナ航空の4−6月期実績が発表されると、航空業界はパニックに陥った。
両社とも業界の予想を大きく下回る1000億ウォン台の営業赤字を出したためだ。
これに先立ち実績を発表したLCCを合わせても、韓国の航空会社8社で今年4−6月期に黒字を出した所は1社もなかった。
大韓航空とチェジュ航空の株価は16日の株式市場取り引き時間中に一時、この52週間の新安値を記録した。

国内航空産業が四面楚歌に陥った。
急激な最低賃金引き上げやウォン安のせいでコストが増加した上、不買運動による日本への旅行キャンセル、香港のデモ、中国新規路線就航計画中止まで重なり、踏んだり蹴ったりの状況だ。
景気不況長期化で旅行消費心理が大幅に下がり、航空産業全体が泥沼に陥ってしまうのではないかという懸念が広がっている。
ある航空会社の役員は「20年以上この仕事をしてきたが、これほどまでにあらゆる悪材料が一度に噴き出したのは初めて。突破口すら見えていないので余計に心配だ」と話した。

大韓航空は今年4−6月期の営業損失が1015億ウォンを記録、前年同期824億ウォンから赤字に転落した。
昨年4−6月期239億ウォンの営業利益を出したアシアナ航空は今回1241億ウォンの営業損失を出した。
証券業界関係者は「4−6月期は旅行のオフシーズンに当たるが、赤字幅がこれほど大きいとは予想できなかった」と話した。
証券業界では当初、大韓航空の4−6月期営業損失を200億ウォン台と見ていた。
実績不振の原因として大きく作用したのはコスト増加だ。大韓航空は最低賃金引き上げで外注コールセンター職員の用役費が前年同期比で91億ウォン増加した。

大韓航空職員の人件費は393億ウォン増えた。空港利用料も945億ウォンも増えた。
大韓航空関係者は「海外の空港の場合、ドルで決済するため、ウォン安になるとコストが大幅に増加する。
ウォン安による空港利用料増加分は252億ウォンに達する」と言った。アシアナ航空も同様の理由で赤字に陥った。
チェジュ航空・ジンエアー・ティーウェイ・エアプサンなどLCC 6社はこれまで急成長を遂げて先を争うように航空機を導入、格安チケット競争を繰り広げてきたが、悪材料が重なるやいなや収益性が急落した。

http://blog.livedoor.jp/sekaiminzoku/archives/53712038.html