参院選の後半、台風の目の『れいわ新選組』を立ち上げた山本太郎の支持者が「テレビに映してください。
まるでいないかのように無視しないでください!」とキャンペーンを張っていた。著名な有識者や
評論家たちも賛同し署名は1万6000人に及んだ。だが、私は違和感を拭えない。山本本人にではなく
応援者に対してだ。なぜ「そんなテレビは視なくていい」ではなく、「テレビに出せ」なのか。
優秀な彼らが「劣等感の表出」を自ら叫ぶのに疑問がある。なぜ大局観を持って優越性の追求を行わないのか?
知識人がズレているのだ。
具体的に説明しよう。山本がテレビに出る出ないは、本人か選対がやること。不公平だと思うなら
公職選挙法に基づきテレビ局に直接抗議し、BPO(放送倫理・番組向上機構)に訴えればいいだけの話だ。
こう書くと山本支持者は「上杉は嫉妬している」、「自分が当選しなかったからだ」と反論するだろう。
そして、いつものように議論の本質からズレていく。バカも休み休み言ってほしい。私こそが、フェアな
選挙報道のために長年行動してきており、山本の初当選時にも彼のために対応したのだ。
8年半前、自由報道協会を立ち上げた私はすべての候補者に均等な機会を与えるためのシステムを作った。
その2年後、新人で無所属のために番組出演の機会も会見の権利も得られず、マスコミにも無視されていた
山本を見て、私はニコニコ動画本社で単独会見を開こうとした。だが、政党やドワンゴ役員から、
山本だけの会見は不公平、即刻中止しろという要望が入った。予想はしていた。無所属で過激な
政権批判をする山本は東京選挙区で邪魔ものになっていたからだ。そこで私(自由報道協会代表)は
「今、政党を立ち上げろ」と山本に指示し、山本は『新党 今はひとり』を立ち上げ、政治家人生を
スタートさせた。嘘だと思うならば、山本に聞いてみるがいい。会見直後に渡された現金1万円を
返金した方がいいとアドバイスし、クリーンな政治家となるきっかけになったあの日のことを。
ZAITEN 2019年9月号 「上杉隆の予定不調和ニュース」#23
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「上杉幹事長所属会社と月100万円契約」N国・立花氏
http://www.asahi.com/articles/ASM8F5415M8FUTFK00L.html