イギリスの治安を守るMI5の「未成年スパイ」たち─15歳の潜入捜査はあり?
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190719-00000003-courrier-int
イギリスの内務省管轄下にあり通称「MI5」として知られる保安局や警察庁。実は、潜入捜査に18歳以下の未成年を採用することがあるという。
その未成年「スパイ」たちの人権を巡り、子供の人権擁護団体が内務省を相手取り裁判を起こした。高等裁判所は18歳以下の捜査官導入は「法の範囲内」との判決を出したが……。
15歳が捜査に対する訴え
BBCによると、人権団体「ジャスト・フォア・キッズ・ロー」は、イングランドとウェールズの警察やその他団体が犯罪捜査に未成年者の潜入捜査官(通称CHIS)を登用することに対し、彼らの安全性確保の体制が不十分で、人権を侵害していると提訴。
しかし、高等裁判所は2019年7月、危険を察知するための監視システムは存在しており、法の範囲内だとしてこの訴えを棄却した。
この裁判を巡り、今年3月には、過去4年間に子供17人が情報収集や捜査に使われたことが判明。うち大半は16歳もしくは17歳だが、15歳の子供もいたという。
インディペンデントによると、未成年の潜入員を捜査に加える場合は警察などの上官級の承認が必要な上、精神的・身体的に捜査官が受ける可能性のあるダメージについてリスクアセスメントをすることが大前提。
承認は4ヵ月間有効で、1ヵ月ごとにレビューがあり、16歳以下をその親や保護者へのスパイとして使うことは禁止されているなど、それ相応の制限がある。