世界保健機関(WHO)は17日、コンゴ民主共和国で流行が続くエボラ出血熱について、
「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を宣言した。
PHEICが宣言されるのは史上5度目。コンゴでは、これまでに1600人以上が死亡している。
WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイエスス事務局長はこの日、スイス・ジュネーヴでの記者会見で、「世界が留意すべき時だ」と述べた。
コンゴでは今週に入り、人口100万人以上の東部ゴマでも症例が確認された。
今回の流行で、ゴマで感染者が確認されたのは初めて。ゴマは、コンゴとルワンダ国境の街で、主要な交通の拠点となっている。
WHOは、隣国への感染拡大のリスクは「非常に高い」と警告している。
ウガンダでは、5歳の男児と50歳の祖母の死亡が確認されている。
PHEICとは、最も深刻なレベルの流行を対象とした警告。
2014年から2016年に西アフリカで1万1000人以上が死亡した、エボラ出血熱流行など、これまでに4度しか出されていない。
国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)は声明で、
「エボラの被害者や、エボラ感染への対応にあたる人たちの、現地の実情をこの宣言で変えることはできないが、
この宣言によって世界の注目が集ることを望んでいる」と述べ、WHOによる緊急事態宣言を評価した。
北キヴ州とイトゥリ州では、昨年8月以降、エボラの感染が拡大している。史上2番目に深刻な状況とされる。
これまでに2500人以上が感染し、そのうち3分の2にあたる1600人以上が死亡した。
224日間で、症例数は1000件に達し、それからわずか71日後には、2倍の2000件にまで上った。
毎日、約12件の新しい症例が報告されている。
以下ソース
https://www.bbc.com/japanese/49026895