ウシオ電機は2019年7月17日、検査装置メーカーから受注している複数の
EUVリソグラフィマスク検査装置用EUV(Extreme ultraviolet:極端紫外線)光源のうち、
量産プロセス向けEUV光源が初めて検収された、と発表した。
同社は、「今回の検収により、次世代半導体製造工程の量産プロセスに必要な、
高輝度EUV光を使用した"Actinic"なEUVリソグラフィ用マスク検査が可能になる」としている。
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UVリソグラフィは、高度な微細化が進む次世代半導体製造工程には欠かせない技術として、
大手デバイスメーカーを中心に実用化に向けた検証が進められているが、量産技術として
確立するためには、高精細なマスクの欠陥を検査、検出するためのEUV光源の実用化が必須とされている。
同社は、EUV光源をコアコンピタンスの1つと位置付けており、2017年3月からオランダ
応用科学研究機構(TNO:The Netherlands Organization for Applied Scientific Research)の
EUV照射、分析用ファシリティ「EBL2」において、高輝度SnLDP(レーザーアシストプラズマ放電方式)
EUV光源搭載機による各種研究、評価サービスを提供するなど、一貫して高輝度EUV光源の
研究開発に取り組んでいる。
今回の検収は、こうした実績に加え、「検査装置メーカーに先行納入し、既に稼働している
研究開発機向けEUV光源の性能が高く評価されたものだ」(同社)という。
同社のEUV事業担当役員、井ノ迫伸啓氏は、「今回の量産プロセス向け検査装置用EUV光源の
検収によって、期待されている社会インフラの実現に貢献できることは、光企業である私たちに
とって大きな喜びだ。今後を担う社会的責任を肝に銘じて、製品の安定供給に全力を挙げて取り組んでいく」としている。
https://eetimes.jp/ee/articles/1907/18/news050.html