2019年7月12日に韓国メディアのハンギョレが「日本に変わってロシアからフッ化水素を供給」という見出しの記事を公開した。

記事によると日本が輸出規制(実際はホワイトリストから除外)をしているフッ化水素を、
ロシアが日本に変わって韓国に供給すると提案したという。

韓国政府関係者は11日に「ロシアが最近、自国産フッ化水素を、私たちの企業に供給できることと政府側に伝えてきた。
韓国政府も、日本がフッ化水素の供給を中断した昨年11月以降、日本産の輸入を代替するパスを探し続けてきた」と述べたという。

また記事には、ロシアの方が日本よりも優れた技術を保有している。日本産よりも純度の高いロシア産フッ化水素をサムスンに供給できるという。
ただロシアは実際にフッ化水素を大規模に作っているわけでなく、そもそも高純度フッ化水素製造方法の特許は
日本の森田化学工業株式会社が保有している。

日本のフッ化水素は世界シェア8割で、日本国内で3社がありその内1社である森田化学工業株式会社が独占。2割は中国企業となっている。
フッ化水素そのものは小規模な研究所でも製造できるが、製造が困難で高純度となれば話は別だ。
その高純度の製造方法を森田化学工業株式会社が特許を保有している。

ましてや劇薬指定されており、体に触れようものなら体が腐ってしまうという扱いが非常に難しい物で、長期保存も難しい薬品。
ロシアが仮に製造できたとしても日本の特許を侵害しないように高純度のフッ化水素を製造するのは時間が掛かるのではないだろうか。

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