南アフリカ観光局は7月5日、東京で「トレードワークショップ2019」を開催した。今年はホテル、観光施設、航空会社など
昨年を上回る47社・団体のサプライヤーが出展し、日本からは旅行会社やメディアなど約320名が参加した。

 セミナーには、南アフリカ観光局アジア太平洋地域ハブヘッドのマンスール・モハメッド氏と、同アジア/オーストラレーシア/
中近東リージョナルジェネラルマネージャーのハネリ・スラバー氏が参加。メディアによる合同インタビューに応じた。

 モハメッド氏は2018年の日本市場について、訪問者数は前年比0.5%増の2万7541人とほぼ横ばいだった一方、
消費額は約4億ランド(約30億円)に達し、17.5%増を記録したことを紹介。訪問者数は、2019年に入ってからは順調に推移しており
1月から4月の累計で前年同期比12%増、1月に限れば65%増という高い伸びを記録しているという。

(中略)

 また、日本市場についてはシニア層が中心という現状を踏まえたうえで、「将来にわたってトラベラーになってもらえる
若年層の獲得をはかりたい」と意欲を表明。一方で「安心・安全の意識が行き渡った結果、ずっと日本で過ごしたいと考える人が増えており、
そうした人々にどうやって南アフリカに来ていただくかが課題」と分析し、「InstagramなどのSNSやOTAのどこかと組んで、
ハネムーン市場を開拓したり、グランピングを打ち出したりしていきたい」と述べた。

 今回来日したハネリ・スラバー氏は、現在南アフリカ国内でおこなわれている「ジャパン・レディー・プロジェクト」を紹介。
これは日本人に向けたプロダクトを造成するもので、花を好む日本人向けにデイジーが美しい地域を紹介したり、
日系の人々が日本の文化をアフリカ向けにアレンジした商品を紹介したりといった取り組み。

 「日本はとても重要で必須のマーケット」と語り、「ただ数字を増やすだけでなく、南アフリカから帰国された時に、
“最高の日々だった”と周囲の人に笑顔で語っていただけるような体験を作っていく」と質的な向上にも意欲を示した。
http://www.travelvision.jp/news/detail.php?id=85890