米を目指す親子 国境の川で溺死 地元メディアが写真掲載

国境を越えてアメリカを目指す中米からの不法移民が後を絶たない中、メキシコとの国境の川を渡る途中で溺れた親子の遺体の写真を地元メディアが掲載し、
この問題に有効な手だてを講じられない各国に対する非難の声が広がっています。

地元メディアによりますと、親子の遺体が見つかったのはアメリカとメキシコの国境を流れる川で、写真では、
アメリカを目指して川を渡る途中で溺れた父親と1歳11か月の娘が、並んでうつぶせの状態で倒れています。

親子は中米エルサルバドル出身で、娘は右手を父親の首に回し、最後まで父親にしがみついていたように見えます。

この写真についてアメリカのメディアは、2015年にトルコの浜辺に遺体で流れ着いたシリア難民の3歳の男の子を思い起こさせ、
幼い子どもも犠牲になる不法移民の問題の深刻さを象徴しているとして大きく報じています。

写真についてアメリカのトランプ大統領は26日、「見たくなかった。きっとすばらしい父親だったのだろう」とコメントしました。

地元メディアによりますと、この川を渡ろうとして死亡した不法移民は去年1年間で283人に上るということで、インターネット上では、
貧困や治安悪化などを背景に後を絶たない不法移民の問題に、有効な手だてを講じられない各国に対する非難の声が広がっています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190627/k10011970611000.html