インターネット上で誹謗中傷を受け、個人情報が拡散される被害が増えている。ネット上で貼られたレッテルは現実社会にまで及び、
その悪評がいつまでも消えない事例が多い。これを「デジタルタトゥー」という。被害者の体験談をもとに、解決策を探る。
 埼玉県に住む主婦のリョウコさん(47才・仮名)は、「殺人犯の母親というレッテルを貼られてしまいました」と語る。
「私の夫は開業医(50才)で、大学2年生になる娘(19才)と3人で暮らしています。ある日、娘が青ざめた様子で帰ってきて、
『友達に聞いたんだけど、うちがいじめの加害者の家族ってウワサになってるんだって』と言って、スマホでネットの
掲示板を開いて見せてくれました。そこには、私たちの名前や顔写真、住所、夫のクリニックのホームページアドレス、娘の大学名も載っていました。
『なんでこんなことになったの?』と娘に尋ねると、『この間、隣の町で中学生がいじめを苦にして自殺したでしょう? 
あの事件の加害者の1人の父親が、パパと同姓同名だったの! だから、うちがいじめの加害者の家族ってことになっちゃったみたい…』と言うんです」
 さらに娘のスマホを見て、リョウコさんは愕然とした。
「そこには、昨年末の家族旅行の写真や、娘の高校時代の文化祭の写真なども載っていたのです。なかには、『こいつら全員、
人殺しの家族』とか、『加害者の姉』というコメントとともに、娘の目から血が流れているような合成写真や、『父親は県議会議員と
つながっていて、事件をもみ消してもらった』などの書き込みもありました」(リョウコさん・以下同)

https://www.news-postseven.com/archives/20190615_1391641.html