大阪 吹田市の小学校で女子児童がほかの児童らからおよそ1年半にわたっていじめを受け、足を骨折するなどの深刻な被害にあっていたことがわかりました。調査した市の第三
者委員会は、児童や保護者の訴えを学校や教育委員会が真剣に取り合わなかったとして、その対応を厳しく批判しています。
これは吹田市が設置した第三者委員会が12日に会見を開いて明らかにしたものです。
第三者委員会によりますと、吹田市の小学校に通う女子児童は1年生だった平成27年の秋ごろからおよそ1年半にわたり、5人の同級生らから暴行や暴言、嫌がらせなどのいじめ
を繰り返し受けたということです。
こうしたいじめで足首を骨折し、心理的なストレスが原因の視力障害になり、登校できなくなったということです。
児童は学校が行った生活アンケートに「けられた。なぐられた」などと記入していましたが、担任は話も聞かないまま深刻ないじめではないと判断し、他の教員と情報を共有する
こともなかったということです。
また市の教育委員会も、児童からいじめを打ち明けられた保護者が第三者委員会を設置して調査するよう求めたのに「実態解明は難しい」などとして、2か月から3か月にわたっ
て真剣に取り合わなかったということです。
第三者委員会は小学校に対して「いじめの防止や早期発見に取り組もうという意識が欠如していた」と指摘し、教育委員会に対して「いじめや、その後の不誠実な対応が児童や保
護者にとってどれほどの苦しみか真に理解できているのか疑問だ」と厳しく批判しています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190612/k10011949971000.html