強気の北朝鮮、なお譲歩要求 韓国は孤立化懸念
https://www.sankei.com/world/news/190527/wor1905270021-n1.html
トランプ米大統領は27日の記者会見で、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)
朝鮮労働党委員長が「非核化に動くことを期待している」と述べ、
北朝鮮との交渉を維持する姿勢を示したが、北朝鮮は、米側が交渉方法を改めない限り、
「対話は再開されない」と外務省報道官が述べるなど、
米側に譲歩を求める強気の姿勢を崩していない。
27日には、北朝鮮の短距離弾道ミサイル発射を国連安全保障理事会
決議違反だと明言したボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)に対し、
同報道官が「平和と安全を破壊する安保破壊補佐官と呼ぶのがふさわしい」と非難。
「人間不良品は一日も早く消えるべきだ」と主張した。
北朝鮮は2月の米朝首脳会談の物別れの原因がボルトン氏らトランプ氏を
取り巻く高官らの対北強硬意見にあるとみて、トランプ氏と高官らの仲違いを期待している。
トランプ氏が維持するとした制裁の根拠となる安保理決議自体を、
報道官は「不法非道なもので、われわれは一度も認めたことはない」と批判した。
一方、韓国では、日米首脳が“蜜月”関係を深める中、「韓国が孤立しかねない」との
懸念が強まっている。韓国紙、東亜日報は27日、1面で文(ムン)在(ジェ)寅(イン)
大統領と金氏の2回目の首脳会談から26日に1年を迎えても大統領府が
何の反応も示さなかった点を指摘。北朝鮮の核問題と南北関係改善に
全てを懸けてきた文政権の外交が「非核化の足踏みにより北東アジアで孤立していく状況。
韓日関係は歴代最悪と評され、米国との不協和音も減らない」と論じた。