平和を願って「雀の学校」寄贈 精巧な35羽を母校へ
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【真岡】仲良くいじめのない学校生活を送り、平和への思いを育んでもらおうと、栃木県真岡市内のバードカービング愛好会「木彫りの部屋」代表の小村正(こむらただし)さん(82)=並木町4丁目=が24日、母校の真岡小を訪れ、
会のメンバーと制作した精巧なスズメ35羽を用いた作品「雀(すずめ)の学校」を寄贈した。小学3年の時に終戦を迎えたという小村さんは「子どもたちが幸せに育ち、さらに平和な社会をつくってほしい」と願いを込めた。
小村さんは「木彫りの部屋」を自宅で主宰しており、メンバーと市販の角材を彫刻刀で彫って色を塗り野鳥などを造形している。今月中旬に下籠谷(しもこもりや)の井頭公園緑の相談所で会の作品展を開き、連日600〜700人が来場した。
小村さんは、この際に出品したスズメを活用して母校に贈ろうと発案。知人を介して学校側に打診したところ、快諾を得た。
小村さんは同校昇降口に、ベニヤ板で作った高さと幅各90センチ、奥行き50センチの台を設置。その上に人工芝を張り2本の止まり木を立て、枝に止まってさえずったり、芝の上でたたずんだりしているように体長約15センチのスズメ35羽を配置した。
小村さんは「雀の学校」と題した色紙も台に掲示し、「『いじめ』なんか一つもないよ みんなみーんな仲よしだョ 人間社会だって どの国も仲よくしたらいいのに そうすれば銃も爆弾もいらない地球になると思うよ」などと記した。
休み時間に作品に気付き、「本物のスズメみたい」「かわいい」などと言い合って喜ぶ児童たち。櫻井明彦(さくらいあきひこ)教頭(55)は「小村さんの作品と思いを大切にし、子どもたちが仲良く元気に育っていけるようにしたい」と話している。