21日に投票が行われた衆議院の2つの補欠選挙は、いずれも自民党の候補が敗れました。夏の参議院選挙に向けて、与党側は、態勢を立て直したいとしているのに対し、野党側は、いわゆる1人区での候補者一本化の調整を加速させたい考えです。
夏の参議院選挙の前哨戦となる衆議院の2つの補欠選挙は21日に投票が行われ、事実上の与野党対決の構図となった沖縄3区では、野党側から支援を受けた新人の屋良朝博氏が初めての当選を果たしました。
また、大阪12区では、日本維新の会の新人、藤田文武氏が初めての当選を果たし、いずれも自民党の候補が敗れる結果となりました。
与党側は、2つの選挙区の事情が特殊で、全国的に影響するものではないとしながらも、夏の参議院選挙に向けて態勢を立て直したいとして、自民・公明両党の選挙協力をさらに強化していく方針です。
これに対し、立憲民主党など野党側は、沖縄での戦いが参議院選挙へのモデルケースになるとして、全国に32ある定員が1人の1人区で候補者一本化に向けた調整を加速させる方針です。
一方、日本維新の会は、大阪で勢いを維持し、いわゆる「大阪都構想」の実現に向けて弾みをつけるとともに、参議院選挙で党勢拡大を図りたい考えです。
こうした中、自民党の萩生田幹事長代行が消費税率引き上げの延期もありえるという認識を示したことを受け、与野党の間では、安倍総理大臣が、
夏の参議院選挙にあわせた「衆参同日選挙」に踏み切るのではないかという臆測がくすぶっています。
このため、各党は、参議院選挙に向けた選挙準備を本格化させながらも、安倍総理大臣の判断に神経をとがらせることになりそうです。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190422/k10011891771000.html