学校法人こばと学園が運営する沖縄県読谷村長浜の私立幼稚園「読谷こばと幼稚園」で、理事長の地位や給与支払いを巡るトラブルが起き、
勤務する全職員9人のうち、幼稚園教諭全員を含む8人が退職することが18日、分かった。
法人はこばと園を存続する意向だが、職員らは在園児の受け入れ先として村内に認可外保育園を新設。
両者が互いに緊急保護者説明会を開き、保護者に理解を求める事態になっている。
こばと園は4月入園を含む3〜5歳の園児56人が通っており、保護者に困惑が広がっている。
職員8人が12日に保護者説明会を開き退職の意向を示したのを受け、18日までに園児の過半数が職員らの認可外に転園を決めた。
対応を決めかねている家庭の園児約10人は、こばと園に現在も通っているという。
一方で法人側は26日に保護者説明会を開く予定。
新しい職員は既に確保し、園の運営を続けることを表明する方針という。
同法人の理事長の地位を巡っては、元理事長と現理事長の間で数年前から訴訟が起きていて、福岡高裁那覇支部で1月、現理事長の地位が認められた。
退職について職員らは1〜3月に給与の一部未払いがあったと主張。
取材に対し「勤務継続は精神的に限界。残された園児はしっかりサポートする」と説明。
現理事長は「残業代は必要書類が足りず払えなかった。経営を立て直して新体制で園を続ける」としている。
私立幼稚園を監督する県子育て支援課によると、県は昨年度に運営資金などでこばと園に計1800万円を補助した。
同課には保護者から「どうしたらいいか」など問い合わせが相次いでいるという。
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/410796
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