職場の飲み会や取引先との接待の2次会といえば、カラオケが定番。だが、新入社員が歓迎会で初めて上司や先輩と一緒に行ったときは、
「自分の好きな歌を気持ちよく歌っていいものなのか?」「それとも相手に合わせて選曲するべきか?」と迷うもの。
自分でもカラオケを楽しみながら、歓迎してくれる先輩たちとぐっと心の距離を縮める場にするこつはあるのだろうか。 (添田隆典)

 津市の会社員男性(25)は社会人四年目だが、いまも仕事絡みのカラオケは苦手。自分の好きな歌より、上司や取引先の人が知っていそうな
曲しか歌いづらい雰囲気を感じてしまう。

 先日、取引先とのカラオケで、子どものころに好きだったアニメの主題歌を選んでみた。すると、五十代の先方の反応はいまひとつ。
同席した先輩から「もっと知っている曲を歌え」とたしなめられた。

 宴会マナーに詳しいNPO法人日本サービスマナー協会(大阪)の特別マナー講師、植田比呂子さん(48)は「カラオケでは自分の好きな曲を歌いたいもの。
若い人が我慢しすぎる必要はありません」と、男性を援護する。とはいえ、若手が場を温める役割を期待される風潮が根強いのも事実。
自分が歌いたくて、広い年代の人も知っている。そんな曲選びができれば「『気配りができる!』と、目上の人の心もつかめるかも」と話す。

 そこで早速、指南してもらった。まずは選曲。一曲目は、自分の十八番を選びがちだが、「ひとまずは我慢して、世代を超えて盛り上がる歌を選びましょう。
比較的、最近の歌でも、多くの人がサビだけでも聞いたことがある曲なら一体感が出やすい。明るい曲なら手拍子も入れやすい」。
AKB48の「恋するフォーチュンクッキー」や、星野源さんの「恋」などが代表格だという。

 逆に、バラードは、しんみりしやすいため一曲目には避けたい。中盤まで待とう。「一巡した後など、場が落ち着いてからの方が浮いた印象がなくなる」。
終盤になったら、再び一曲目と同じ基準で選ぶとうまく締めくくれる。

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