県内のタクシー運賃について国は11日、値上げが必要だとする判断を示し、タクシー運賃は12年ぶりに値上げされる見通しとなりました。
国は、ことし8月中旬をめどにタクシー会社に対し、新たな初乗り運賃などの基準を示すことにしています。
県内のタクシー会社各社は去年12月から今年3月にかけて国に運賃の値上げを要請していて、国土交通省は11日、審査の結果、「値上げが必要と判断した」と発表しました。
これにより、県内全域でタクシー運賃が値上げされる見通しとなりました。
現在の県内のタクシー運賃は、長野市の一部と千曲市や坂城町が入る「A地区」と、それ以外の「B地区」で別々の運賃となっていて、1.4キロ余りの初乗り運賃は普通車で「
A地区」が710円、「B地区」が700円となっています。
国は、ことし8月中旬をめどに新たな初乗り運賃や加算運賃の基準となる額を公表することにしています。
それを受けてタクシー会社各社が自社の運賃を決めることになり、値上げの実施はことし9月末ごろになる見通しです。
県内でタクシーの運賃が値上げされるのは、消費税が引き上げられた平成26年を除けば、平成19年以来、12年ぶりだということです。
県内のタクシー運賃が値上げされる見通しとなったことについて、長野市内に住む70代の女性は「どこに行くにしてもタクシーを利用しています。年金生活なので何でも値上げ
になっていて困ります」と話していました。
また、長野市の20代の男性は「タクシーは夜飲んだ時に利用していますが、値上がりしたら利用する頻度は減るかもしれない」と話していました。
2人の幼い子どもを連れた長野市の30代女性は「車が運転できないので、遠くに行くときはタクシーを使っています。車でしか行けないところもあるので、値上がりはつらいで
すが使い続けると思います」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/20190411/1010008344.html