与野党は新元号「令和」を好意的に評価している。ただ、「令」が使われたのは意外だったようで、一部野党は安倍政権の姿勢と絡めて批判した。

 自民党の二階俊博幹事長は1日、「中国から教わったとか、どっかから聞いたとかいう話ではなく、日本古来の万葉集から取ったのは大変よかった」と記者団に語った。自民、公明両党の幹事長、国対委員長の会合でも出席者から「春のうららかさを思わせる」という意見が出た。

 公明党の山口那津男代表には、菅義偉官房長官の発表直後に安倍晋三首相から電話で連絡があった。

 山口氏が3月28日、首相官邸の庭で首相と一緒に花見を楽しんだ際、首相は「夢や希望が咲き誇る時代にしたい」と語った。これが新元号のヒントだったのではないかという記者団の質問に、山口氏は「今にして思えば相通じる意味を見いだすことができるかもしれない」と答え、事前には何も聞いていなかったと強調した。

 歓迎ムードの中、「令」への受け止め方には温度差がみられた。山口氏は「ちょっと珍しいなあと思った。少し驚いた」と率直に語り、街頭演説中に新元号を知った自民党の石破茂元幹事長は「命令の令ですというと、みんな『えっ』という感じがある。どう説明するかだ」と指摘した。自民党幹部も「確かにちょっと冷たい感じがする」と漏らした。
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