今年2月、韓国国会の議長が「日本は盗っ人たけだけしい」と発言し、物議を醸した。歴史著述家の上永哲矢氏は「あの『盗っ人』発言から、
過去の日韓問題だった倭寇および『応永の外寇』(1419年)を連想した」という。その理由とは――。

■朝鮮半島にも伝わる「盗っ人たけだけしい」

 今年2月、韓国の文喜相(ムン・ヒサン)国会議長が「日本は盗っ人たけだけしい」と発言したことが大問題となった。

 文国会議長は、先に慰安婦問題について「天皇陛下が謝罪すれば解消される」などと発言。この発言に日本政府が謝罪と撤回を求めたことに対し、
「謝罪すべき側がせず、私に謝罪を求めているのは盗っ人たけだけしい」「(謝罪すべきは)現職の首相が1番目で、2番目が天皇になる」と反発したのだ。

 いわば首相や天皇陛下を「盗っ人」呼ばわりしたも同然である。日本政府には同議長の非礼な発言を忘れず、何度でも謝罪と撤回を求めていただきたいと願う。と同時に、ふと気になったことがある。

 「盗っ人たけだけしい」という言葉は、韓国にあるのだろうか――。

 そう思って調べたら「賊反荷杖(チョクバンハジャン)」という言葉が、それに該当するそうだ(同じことが2019年1月12日付けの産経新聞「産経抄」でも述べられていた)。
中国由来かと思えば、どうやら朝鮮半島にも古くからある言葉のようである。

 つまりは「悪事を働いた賊が、開き直って武器(杖)を振り上げ抵抗する」という意味。日本語訳に近いとはいえ「賊」という文字から、「盗っ人」よりも強い表現に受け取れる。https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190322-00028107-president-soci&;p=1