東京新聞の望月衣塑子記者の質問ぶりを批判した青木理は正しい
天木直人
菅官房長官と東京新聞の望月衣塑子記者との記者会見におけるバトルが続いている。
そして菅官房長官のメディア弾圧発言が続いている。
なぜこんな問題がいつまでも続くのか。
それはメディアの弾圧に屈してはいけないという錦の御旗があるからだ。
だから攻めるほうは英雄気取りで攻める事を止めず、攻められる官房長官も、安倍政権の評判をこれ以上悪化させるのは得策ではないと判断して、
ふつうならとっくに無視して済ますところを、我慢してつき合っているからだ。
この「報道の自由と弾圧」の問題のほかに、実は望月記者の質問についてはジャーナリズムの使命としてのもう一つの重要な問題がある。
それは、いかに権力者から真実を引きだすか、しゃべらすか、というジャーナリズムの技に関することである。
この点について、元共同通信の記者で、いまはフリーのジャーナリストである青木理氏が発売中の週刊現代(3月9日号)で正鵠をついた事を書いている。
すなわち、こう書いているのだ。
「・・・正直に記せば、かつて通信社の記者だった時代、記者会見でがつがつと質問をぶつけるのを、どこか格好悪いと考えている自分がいた」
と。
「ライバル社が掴んでいない情報をいちはやく掴み、先んじて報じなければならないのに、記者会見で質問を発すれば、手の内をライバル社にさらしかねない。本当に聞くべきは個別取材の場で密かに聞き、
記事でバッサリと出し抜くのが仕事であって、会見で質問を連ねるのは誰だって出来ること、そんなふうに思っていた・・・」
と
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