南米に生息している「ヤブイヌ」のメスが、繁殖を目的に鹿児島市の平川動物公園で飼育されることになり、28日午後、搬入作業が行われました。
「ヤブイヌ」は、ブラジルやアルゼンチンなどの南米に生息しているイヌ科の動物で、見た目や大きさはタヌキに似ています。
平川動物公園ではオスの2頭を飼育していますが、繁殖を試みるために新たに、京都市動物園からメスの1頭を借り受けることになりました。
28日昼過ぎに京都で飼育されていた「マドカ」が、平川動物公園に到着しました。
「マドカ」は専用の飼育舎に入ると、においを嗅いだり、走り回ったりしていました。
「ヤブイヌ」は近年、南米の森林破壊などの影響で減少していて準絶滅危惧種となっています。
日本国内で飼育している動物園でも頭数や遺伝的な多様性を保とうと、遺伝情報などを共有して繁殖に向けた取り組みを進めています。
平川動物公園で飼育を担当している秋元哲さんは「マドカは落ち着いていたので安心しました。今後、繁殖してお客さんにヤブイヌの子どもを見せられるよう励みます」と話しま
した。
平川動物公園は「マドカ」の健康状態を確認したあと、オスの「右京」や「左京」と一緒の飼育施設に入れるなどして繁殖行動を確認していきたいとしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20190228/5050005780.html