ひきこもりの人たちが自分たちの“ひきこもり部屋”を撮影した写真を現代アートの作品にしたてて紹介した展示会が横浜市で開かれています。
この展示会は自身もひきこもりの経験がある現代美術家の渡辺篤さんが開いたものです。
会場に展示されたメインの作品には、渡辺さんの呼びかけに応じて、自分たちがひきこもっている部屋をみずから撮影したおよそ40人の写真が使われています。
それぞれの写真はモノクロに加工されて展示され、訪れた人が壁のわずかな隙間からのぞき見る仕掛けになっています。
写真には、山のように積まれたゴミや、ものがほとんどなく整然とした様子、また法律の参考書が何冊も収められている本棚などが写っていて、社会から隔絶して長い年月を部屋
の中で過ごしている人たち1人1人のリアルな現実がうかがえます。
渡辺篤さんは「自分のひきこもり部屋を撮影する行為は、自分が置かれた状況を客観視することにつながる。また、作品を見ることで、自分と似たような人がいると気づいたりさ
まざまな生き方があると知る機会になるかもしれない」と話していました。
この展示会は横浜市・中区の「高架下スタジオSite?Aギャラリー」で今月24日まで開かれています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yokohama/20190219/1050005320.html