35歳以上の女は2%しか結婚できない!?に隠された数字のからくり(抜粋)
あらゆるところに拡散されている情報の元は、2012年12月19日発売号の
「SPA!」のようだ。
記事中では、婚活コンサルタントがこのデータを持ちだして、35歳以上の結婚が
いかに少ないのかを伝えたようである。
国勢調査は2005年と2010年に行われている。調査の内容には「人口等基本
集計結果」に「配偶関係」という項目があり、5年ごとの年代別に未婚・既婚・
離別/死別の割合が出ている。
こちらの調査結果のうち、2010年に調査された40歳〜44歳の未婚率から
2005年に調査された35歳〜39歳の未婚率を差し引き、「5年のうちに
結婚した人」の割合を計算したものと思われる。
現在WEB上で公開されている国勢調査の結果を実際に見てみよう。
http://livedoor.blogimg.jp/fulltimeblog/imgs/8/7/87e5fad3.jpg
まとめたグラフの青部分が国勢調査で発表された部分だ。
SPA!がデータを紹介してから1年以上経っているので、数値に微妙な調整があった
のか、実際5年以内に結婚する人の割合は男性で1.4%、女性で1.0%と、
“35歳以上の結婚率”はもっと減っている。
しかし、この男性の未婚率30.0%というのは、もともと35歳から39歳の
日本人男性のうちの30.0%であるので、2005年に35歳から39歳だった
男性のうち、10人に3人は結婚していない、ということを示している。
ここから5年後の2010年、40歳から44歳の男性の未婚率を差し引いた
結果に出た1.4%は、35歳より前にすでに結婚していた40歳から44歳を
含めて1.4%ということになる。
実際すでに結婚していた人たちを省くと、男性は4.7%、女性は5.4%。
それでもあまり高くはないが、当初の数値だった女性2%の3倍近くが結婚して
いる。
また、これは5年間をみたデータであるので、40歳〜44歳を越えてから結婚
する人はこちらに含まれていない。女性には少ないかもしれないが、男性の
40歳以降の結婚はなにも不思議なことではない。
http://www.nicheee.com/archives/1983615.html