日本から人気の観光地となっているタイ。日本からのタイへの出国者数は約160万人で年々伸び続けており、全体(1895万人)の約8%ほどを占めている。
そのタイからタイ国政府観光庁 副総裁 チャッタン・クンチョーン ナ アユタヤー氏が来日し、現在のタイの観光について聞くことができたので、ここにお届けする。

 アユタヤー氏がタイ国政府観光庁で担当するのは、アジア南太平洋地域。このアジア南太平洋地域は、オーストラリアや中国を含み、
東は中東の手前までの国になるという。この中でも、日本は中国や韓国などとならび大切な国で、前述したように約160万人の人々が訪れているという。

 観光においては、国と国との関係などが大きな影響を及ぼすことがあるが、タイと日本との関係は極めて良好。平穏な関係となっており、
日本からタイへ行く人も増えているが、タイから日本へ向かう人も増えているという好ましい状況になっている。

(中略)

 タイ国政府観光庁としては、バンコクに集中しがちな観光を全国に分散し、リピーターに対しても新たな魅力を知ってもらうため、「12 Hidden Gems
(タイ12の秘宝)」も行なっている。タイ12の秘宝は、タイの12の地域をプロモーションするもので、タイ国政府観光庁としてはその地域のインフラが
パンクするようなオーバーツーリズムに配慮し、地域と一緒に行なっているとのことだ。

 日本からのタイ観光における問題はなにかアユタヤー氏に聞いてみると、それはインフラの問題にあるようだ。日本からタイに行くには航空機を使う必要があるが、
これが現在タイのバンコクにあるスワンナプーム国際空港に集中しており、そこがボトルネックになっているとのこと。中国や韓国からはほかの地域の国際空港にも
路線が張られているため、そうした問題は少なく、タイ国政府観光庁として日本からの航空路線の充実を図るのも仕事だという。

 そうしたボトルネックを解消しつつ、これまでは日本の大都市を中心に行なってきたタイの観光誘致を日本全国へ広げていきたいという。
例としては山梨県や山形県の名前などが挙げられ、ちょっとしたアクセスで空港に行けるような場所を見据えているように思われた。
https://travel.watch.impress.co.jp/docs/news/1166178.html