浜田恵造香川県知事の公用車の運転手が2017年度、年間約1200時間の時間外労働をしていたことが同県への取材で分かった。
「過労死ライン」とされる月80時間を10カ月で上回っていた。
県秘書課は「知事の行事に合わせて待機時間が発生し、勤務時間が長くなった」と説明している。
知事公用車は原則として専属の県職員1人が運転を担当している。登退庁時や県内外での公務、土日祝日のイベントなどに付き添い、勤務が早朝から深夜に及ぶこともある。
県秘書課によると、この運転手の17年度の残業は年間1198時間だった。1カ月の最長は17年9月の131時間45分で、この月は休日がなかった。
同様に休日がなかった同年6月も124時間5分に上った。年間の休日は43日間だった。
担当運転手の負担軽減のため県は昨年10月〜今年2月、別の職員1人を知事公用車の運転手に充て2人で業務に当たった。
12月には残業が約36時間に減ったものの、残る4カ月は約61〜128時間に達した。
県人事・行革課によると、民間企業と違って県職員には原則、時間外労働に関する労使協定(36協定)がない
。一方、知事部局では残業を「月45時間まで」とする内規があるが、知事公用車の担当運転手は17年度、11カ月で内規の上限を上回っていた。
県秘書課によると、昨年度の途中から休日に出勤した際は代休を取ることを徹底したり、代わりの職員の出勤を増やしたりした結果、知事公用車の運転手の残業時間は今年4〜9月で前年度に比べ約25%減ったという。
同課の担当者は「働き方改革を認識し、引き続き負担軽減に取り組んでいきたい」と話している。【岩崎邦宏】
https://mainichi.jp/articles/20181205/k00/00m/040/026000c