石破氏の早大講演には約400人の学生が集まった=11月30日

自民党の石破茂元幹事長が11月30日夜、東京の早稲田大学で講演した。テーマは「未来を担う君たちに」。
韓国最高裁による自称・徴用工をめぐる異常判決などで、未来の見えない日韓関係にも触れたが、疑問を感じる発言もあった。
講演後、記者は外交姿勢や「ポスト安倍」候補としての覚悟、保守系野党の「石破氏擁立論」などについて直撃した。



 韓国が不法占拠する島根県・竹島については、「日本人は領土への感覚が鋭敏ではない。『韓国の主張は間違いだ』と、きちんと話せる国会議員もそんなにいない」「それでも、そう話さずして、領土問題を語ってはならない!」などと強気な発言をみせた。

 ここで記者に疑問がわいた。

 石破氏は11月18日に韓国・ソウルで講演した際、韓国最高裁の異常判決について、「日本人にとり大きな驚きをもたらした」といい、日本人の「激しい怒りの声」を伝えなかったとされる。
竹島でも強い主張をしなかった。これは、先の「やらねばならぬ時に…」という話と違うのではないか? 講演後、石破氏を直撃した。

 石破氏は「韓国では地方創生がテーマだった。招待を受けておいて領土の話をする? そんな無礼なことができるか?」と記者をにらみ返した。

 講演テーマを念頭に、記者は「自分は、未来の日本を担えると本当に考えているのか?」とも聞いた。

 石破氏はムッとしながらも、「その覚悟もなく、(自民党)総裁選に出るのは絶対いかんわな」と応じた。

 さらに、「保守系野党の一部に、石破氏待望論があるが…」と水を向けてみた。

 すると、間髪入れず、「俺は自民党の政権復帰時(2012年)に『自民党を信じてくれ!』と言った責任者だ。支持者をがっかりはさせられない」と完全否定した。

 ぜひ、この怒りのトーンで、韓国国民の目を覚ましてほしい。(報道部・村上智博)

https://www.zakzak.co.jp/smp/soc/news/181203/soc1812030004-s1.html