(CNN) 自動運転車の中に泊まれる「動くホテル」の構想が、旅の手段を塗り替えるかもしれない。
今後10年あまりで実用化する可能性もあるという。
動くホテルは、カナダ・トロントに拠点を置くアプリリ・デザイン事務所の創業者、スティーブ・リー氏が考案し、ホスピタリティ業界のデザインコンテストで最優秀賞に選ばれた。
リー氏がホテル設計、建築の経験を生かして提案したのは、「自律移動スイート(ATS)」。
利用者は自動運転で6〜10時間の目的地へ向かう間、ホテルさながらの車内でくつろぐことができる。
形状記憶マットレス付きのベッドや作業スペース、ミニキッチン、トイレ、シャワーのほか、映画やゲームを楽しめる娯楽ゾーンも完備されている。
大きな窓は、ボタン一つで不透明になる「スマートガラス」だ。1人用から家族用まで、広さは数段階ある。
アプリ上で出発地と目的地をセットすれば、自動的に最適の道を走行する。
各地に設けた固定型のホテルで車の整備や水の補給、ごみ捨てなどができる。
固定された客室にATSをドッキングさせて宿泊し、プールやジム、レストラン、会議室などの共有施設を利用することも可能だ。
リー氏は現在、実現に向けて自動車メーカーと交渉中。
電気自動車ならバッテリー交換のサービスが必要になる。
航続距離の長い水素自動車も候補のひとつだ。
完全自動運転車は2021年までに実用化される見通しだが、公道を走るためのインフラ整備には10年以上かかるといわれている。
リー氏によれば、ATSはまず、インフラの早期確立が見込める米東海岸、西海岸の都市で走り始め、ゆくゆくは国内線旅客機などに代わる交通手段として普及することが期待されるという。
https://www.cnn.co.jp/travel/35129391.html
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