【11月27日 AFP】(更新、写真追加)米航空宇宙局(NASA)は26日、同局の無人火星探査機「インサイト(InSight)」が火星着陸に成功したと発表した。
同機は火星の地表から初めて撮影した画像を地球に送信した。
NASAジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory)の管制室では、担当者が「着陸を確認」と述べると、
それまで緊迫した様子だった室内からは歓声が上がり、科学者らは席から飛び上がりハグを交わした。
火星着陸後に行われた最初の通信からは、インサイトの状態は良好であることが示されている。
インサイトは次に、太陽電池パネルの展開という重要な最終段階を成功させる必要がある。
展開が計画通りに進んだかどうかは、米国時間の同日午後に判明する見通し。
NASA探査機の火星着陸成功はこれが8回目。インサイトは9億9300万ドル(約1130億円)を投じて開発され、設計から今年5月の打ち上げ、
そして今回の着陸までに7年近い年月が費やされた。
探査の目的は地震活動の計測を通じた火星内部構造の把握で、これを通じて火星が数十億年前にどのように形成され、
ひいては地球などの岩石惑星がいかにして誕生したのかを明らかにすることを目指している。
NASA火星探査機の着陸は、2012年の無人探査車キュリオシティー(Curiosity)以来6年ぶりとなった。
火星へ探査車や探査機、人工衛星を送り込む取り組みは、これまで世界各国の宇宙機関が計43回にわたり試みてきたが、うち半分以上が失敗に終わっており、成功しているのはNASAのみ。
NASAは2030年代の有人探査の実現に向けた準備として、無人探査に注力している。(c)AFP
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