NASA、ケプラー宇宙望遠鏡に「おやすみ」コマンド送信。完全にシャットダウン
11月15日、ドイツの天文学者ヨハネス・ケプラーの命日に当たるこの日、
NASAはケプラー宇宙望遠鏡にシャットダウンの手続きを実行するコマンドを送信しました。
管制チームのツイートによれば、コマンドは正常に受信されたとのこと。
ケプラー宇宙望遠鏡は2009年から3年半の運用予定のところを延長し、すでに9年ものあいだ活動を続けてきました。
その間には2000個以上の太陽系外惑星を発見し、まだ数千もの惑星候補が見つかっています。
またた、初めての系外惑星の衛星発見も、ケプラー(とハッブル)の観測によるものでした。
しかし、姿勢制御用の燃料には限りがあるため、少しずつ節約しながらの運用でも、終わりの時は必ずやってきます。
そしてついにチームは、10月30日にケプラー宇宙望遠鏡の運用終了をアナウンスしていました。
ただ、今後誤動作などでふたたびケプラーが起動してしまうことがないよう、
チームは11月15日にケプラーを完全にシャットダウンするコマンドを送信しました。
すでに姿勢制御もせず緩やかに開店してしまっているケプラー宇宙望遠鏡がきちんと受信できるよう、
チームは一連のシャットダウン用コマンドを時間を区切って送信し、
そしてきちんとケプラーがそれを受け取ったことを確認したとのことです。
これで完全にケプラーのミッションは終了となるわけですが、
今後のち旧外惑星探索の任務はトランジット系外惑星探索衛星(TESS)が引き継ぐことになっており、
すでに2018年4月に打ち上げられています。
NASAはTESS打ち上げの際「人類が初めて向かう太陽系外惑星はTESSが発見したものになるだろう」と述べており、
その約束をぜひとも果たしてもらいたいものです。
https://japanese.engadget.com/2018/11/19/nasa/